
ごめん、俺の工具箱にあるモンキー取ってきてくれない?

はい!分かりました!
モンキーってこれですよね!

いや、ちげえよ!!
まあいいや、自分で取るわ。
じゃあ、この配管作っといてくれる?パイレンはそこにある俺の使っていいから

この工具、パイレンっていうんだ。。
でもどうやって使うんだろ??
皆さんは、過去の私のように、
「工具の名前、使い方が分からない」
という状態ではないでしょうか?
現場初心者が最初にぶつかる壁。それは、工具の「名前」と「物」が一致しないということです。
教科書通りの名前だけでなく、現場特有の「呼び方」があるためため、戸惑うのは無理もありません。
また、今まで見たことがない工具は、使い方すら分からないと思います。
しかし、工具の知識がなければ先輩の指示を正確に理解できず、成長のスピードも鈍ってしまいます。
また、デスクワーク中心の方にとっても、工具について知っておくことは現場を具体的にイメージし「机上の空論」を防ぐためにも、非常に重要です。
そこで本記事では、皆さんが工具の名前と使い方が理解できるよう、現場初心者が最低限知っておくべき工具18種類について、工具の「名前」「現場での呼び方」「使い方」をそれぞれ解説します。
この記事で分かること
- 工具の名前、現場での呼び方が分かる
- 工具の使い方が分かる
そして、
- 現場での会話についていけるようになる
- 現場での作業がより具体的にイメージできるようになる←オフィスワークメインの人にとって特に重要
その結果、
- 「この人は分かってるな」と社内外の技術者から信頼され、対等な議論ができるようになる。

文系出身で現在、プラントエンジニアリング業界の調達部門で働く武将が、自身の経験を踏まえてわかりやすく解説しますので、ぜひ一緒に学んでいきましょう!!
最低限知っておくべき工具
現場で使用される工具は、非常にたくさんの種類があります。しかし、現場初心者の皆さんが最初から全てを知っておく必要はありません。
まずは最低限知っておくべき工具として下記の18種類を覚えておきましょう!

上記の工具について、順番に「名前」「現場での呼び方」「使い方」を解説していきます。
1.スパナ

名前:スパナ
現場での呼び方: 「スパナ」
使い方:
- 上図のように、ボルトやナットにはめて、締めたり緩めたりする工具
2.メガネレンチ


名前:メガネレンチ
現場での呼び方: 「メガネ」
使い方:
- 上図のように、ボルトやナットにはめて、締めたり緩めたりする工具。
- 下図のように、スパナやモンキーレンチ(後述)に比べてボルトと接する面が多く、強い力をかけやすいのが特徴
- 各面に均等に力がかかるため、ボルトやナットの角が舐めにくい(潰れにくい)

スパナとメガネレンチが一体となったタイプもあります!👇
初心者ならこのあたりを選べばまず失敗しません👇
3.モンキーレンチ


名前:モンキー
現場での呼び方: 「モンキー」
使い方:
- 上図のようにボルトやナットにはめて、締めたり緩めたりする工具
- 手元のネジを回すことで、開口幅(アゴの広さ)を変えられるのが最大の特徴
- メガネやスパナは基本的にボルト頭のサイズに合った専用の物が必要となるが、モンキーはこれ一本で様々なサイズに調整できるため、非常に便利。

初心者ならこのあたりを選べばまず失敗しません👇上図(私のもの)と同じモンキーになります!
「M8?M12?なんだそれ?」「ボルトのサイズってなんだ?」という方は、こちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください!
4.ラチェットレンチ


名前:ラチェットレンチ
現場での呼び方: 「ガチャ」
使い方:
- 上図のように、ボルトやナットにはめて、締めたり緩めたりする工具
- メガネやスパナの場合、ボルトやナットを回転させるために、いちいちはめ直す必要があるが、ガチャの場合は、いちいち工具をはめ直さずに「ガチャ、ガチャ」と往復させるだけで回し続けられる
- そのため、作業効率が優れている。
- 狭い場所で取り扱いやすいよう、首振り機能が付いている物も多い


首振りタイプは、狭い場所では便利な一方、力を入れづらいという弱点もあります。
首振りタイプを買うかどうかは、どのような現場で使用するかを考慮するようにしましょう!
5.シノ

名前:シノ付きラチェットレンチ、シノ付きメガネレンチ
現場での呼び方: 「シノ」
使い方:
- ガチャやメガネレンチの持ち手部分が、とがった棒の形状になっているもの
- 上図のように、部材の組み立て時にボルト穴へ差し込んで、部材の穴位置を合わせるときに使用する
- 配管の組み立て時にフランジのボルト穴を合わせたり、架台の組み立て時にボルト穴を合わせたりするときに、よく使用される
- もちろん、ガチャやメガネレンチとしてボルトやナットにはめて回す工具として使用することもできる


ガチャやシノについては、一気に全てのサイズをそろえるのではなく、各職場での使用頻度の高いボルトサイズの物から徐々に準備するのがおすすめです。その方が、財布にも優しく、作業効率を上げることができます。
初心者ならこのあたりを選べばまず失敗しません👇
6.六角レンチ

名前:六角レンチ
現場での呼び方: 「六角(ろっかく)」
使い方:
- 六角穴付きボルトを回すときに使用する
- L字形状をしており、強い力をかけたいときは短い方をボルトに挿し、速く回したいときは長い方を挿して使用する。

初心者ならこのあたりを選べばまず失敗しません👇
7.パイプレンチ


名前:パイプレンチ
現場での呼び方: 「パイレン」
使い方:
- 上図のように、配管のネジを回すときに使用する
- モンキーのように、パイレンについているネジを回すことで開口幅を変更でき、ある程度は配管のサイズが変わっても使用することが可能。
- 注意:パイレンは配管に歯が噛み込み、引っ掛けて回すため、配管に傷が付く。そのため、ネジ部(ネジ山)は掴まないように注意。ネジ部にパイレンをかけるとネジ山がつぶれ、ネジが使えなくなる。

初心者ならこのあたりのパイレンを選べばまず失敗しません👇ご自身の職場にあったサイズのパイレンを準備しましょう!
「配管のサイズってなんだ?」という方や、「配管のネジってなんだ?」という方、「そもそも配管って何?」という方は、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください



いったん頭を整理!:そもそも「レンチ」って何?
「レンチ」とか「スパナ」とか「モンキー」とかいろいろ用語が出てきて、頭が混乱してきますよね。私もそうでした。ここでいったん、頭を整理しておきましょう!
「レンチ」とは、ボルトやナットなどを回す工具の総称です。その中に、モンキーレンチ、メガネレンチ、スパナ、パイプレンチなどの様々な種類が含まれています。

8.ドライバー

名前:+(プラス)ドライバー、ー(マイナス)ドライバー
現場での呼び方: 「ドライバー」、「プラス」、「マイナス」
使い方:
- +(プラス)ドライバーと-(マイナス)ドライバーがあり、ネジ頭が+/-の形状をしたものに使用する
初心者ならこのあたりを選べばまず失敗しません👇
9.ペンチ

名前:ペンチ
現場での呼び方:「ペンチ」
使い方:
- 小さな物をつかんだり、切ったりする工具
初心者ならこのあたりを選べばまず失敗しません👇
💡 補足:ペンチの仲間たち
上記のペンチは汎用的なペンチですが、用途によっては下記のように特殊なペンチも存在します。

①電工ペンチ
- 現場での呼び方:「電工(でんこう)ペンチ」
- 使い方:
- 配線の被覆(カバー)を剥いたり、配線に端子を圧着することができる

②ラジオペンチ
- 現場での呼び方:「ラジオペンチ」、「ラジペン」
- 使い方:
- 先端が細くなっており、より細かい部品をつかむのに適している

現場での呼び方としては、単に「ペンチ」と言う場合は一般的に普通のペンチを指し、特殊な物を指す場合は、「電工ペンチ」「ラジオペンチ」などの具体名を呼ぶことが多いです。
10.ニッパー

名前:ニッパー
現場での呼び方:「ニッパー」
使い方:
- 「切る」ことに特化した工具。
- ワイヤーや結束バンド(インシュロック)などを切断する際に使用する。
初心者ならこのあたりを選べばまず失敗しません👇
11.ワイヤーブラシ

名前:ワイヤーブラシ
現場での呼び方: 「ワイヤーブラシ」
使い方:
- 金属のサビを落としたり、配管をばらした際にネジ部に残ったシールテープ等をはがすときに使用する。
12.シャコ万力


名前:シャコ万力
現場での呼び方:「シャコマン」、「Cクランプ」
使い方:
- 溶接や穴あけ作業の際に、材料を挟み込んでしっかり固定するための工具。
初心者ならこのあたりを選べばまず失敗しません👇
13.ポンチ(センターポンチ)

名前:センターポンチ
現場での呼び方:「ポンチ」
使い方:
- ドリルなどで穴をあける前に、穴のセンター位置(中心)に目印を付けるために使用する。
- 上図のように、ポンチの先端をセンターに当て、上からハンマーで叩いて窪み(印)を付ける
- 【画像挿入:ポンチを材料の目印に当て、ハンマーで叩こうとしている画像】
初心者ならこのあたりを選べばまず失敗しません👇
もう一つの「ポンチ」
「ポンチ」には、ピンを抜くための「ピンポンチ」という工具も存在します。そのため、現場で「ポンチ」と言っていたら、文脈で「センターポンチ」か「ピンポンチ」か判断するようにしましょう!

14.ディスクグラインダー

名前:ディスクグラインダー
現場での呼び方: 「サンダー」、「グラインダー」
使い方:
- 先端の円盤(砥石)を電動で回転させ、材料の表面を削ったり、切断したりするために使う電動工具。
- 研磨用の砥石と切断用の砥石があり、用途に合ったものを使用する

15.インパクトドライバー


名前:インパクトドライバー
現場での呼び方: 「インパクト」
使い方:
- 電動で回転する工具。
- 先端に「ビット」と呼ばれるアタッチメントを付けることで、以下の作業を電動で行うことができる。
16.ホールソー

名前:ホールソー
現場での呼び方:「ホールソー」
使い方:
- 板材などに大きな円形の穴をあけるために使う刃具。インパクトドライバーや電気ドリルの先端に取り付けて使用する。
- 「ビット」の一種
- 穴の外周を切り出して穴をあける。径の大きい穴をあけるのがドリルと比べて得意。
17.バール

名前:バール
現場での呼び方: 「バール」
使い方:
- 上図のように、折れ曲がった形状をしており、テコの力を利用して重い物を動かすときに使用する
- 釘抜きとしても使用することができる
18.ハンマー

名前:ハンマー
現場での呼び方:「 ハンマー」、「ゲンノウ」
使い方:
- 物をたたくために使用する。
初心者ならこのあたりを選べばまず失敗しません👇
まとめ
今回は、皆さんが工具の名前と使い方が理解できるよう、現場初心者が最低限知っておくべき工具18種類について、工具の名前、現場での「呼び方」、使い方をそれぞれ解説しました!
上記の内容を理解しておくことで、現場での会話についていけるようになります。
また、オフィスワークメインの人にとっても、上記の内容を理解しておくことで、現場での作業がより具体的にイメージできるようになります。
(↑オフィスワークメインの人は「現場を知らない」ことが弱点となりがちなため、この点は、非常に重要です)
そしてその結果、皆さんは、「この人は分かってるな」と社内外の技術者から信頼され、対等な議論ができるようになります。
一方、現場では「工具」のほかにも「計測器」や「資材・消耗品」、「機材・揚重機」が使用されており、やはり、それらの名前と使い方も必ず知っておくべき内容となります。
そのため、今後は、現場で使用される「計測器」や「資材・消耗品」、「機材・揚重機」についても同様に解説していきますので、ぜひ一緒に学んでいきましょう!


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