
ちょっとごめん、俺のスケール知らない?

スケール??スケールって何ですか?

え、お前、スケールも分からないのか
お前も腰につけてるやつ!

あ~!メジャーですか!

現場では、普通「スケール」か「コンベックス」って言うからな!
「メジャー」って言ってたら恥ずかしいぞ!
まあいいや、それよりこの部品の穴の径をノギスで測っといてくれない?

ノギス、、名前は知ってるけど、使い方知らないんだよな~、、
皆さんは、過去の私のように、
「測定工具の名前、使い方が分からない」
という状態ではないでしょうか?
「測定工具」とは、スパナやレンチなどの「作業工具」とは異なり、長さや位置などを「測る」ことに特化した工具のことを指します。
そんな測定工具は、作業工具と同様に現場では当たり前のように使用されるため、名前や使い方が分からないと指示が理解できず、仕事になりません。
一方、教科書的な名前とは別に、現場独特の呼び方が存在する測定工具もあるため、現場初心者にとって悩ましい存在です。(私もそうでした)
そこで本記事では、皆さんが測定工具の名前と使い方が理解できるよう、現場初心者が最低限知っておくべき測定工具15種類について、工具の「名前」「現場での呼び方」「使い方」をそれぞれ解説します。
この記事で分かること
- 測定工具の名前、現場での呼び方が分かる
- 測定工具の使い方が分かる
そして、
- 現場での会話についていけるようになる
- 現場での作業がより具体的にイメージできるようになる←普段現場ではなく、オフィスワークメインの人にとって特に重要
その結果、
- 「この人は分かってるな」と社内外の技術者から信頼され、対等な議論ができるようになる。

文系出身で現在、プラントエンジニアリング業界の調達部門で働く武将が、自身の経験を踏まえてわかりやすく解説しますので、ぜひ一緒に学んでいきましょう!!
スパナやレンチなどの、現場初心者が最低限知っておくべき「作業工具」の「名前」「現場での呼び方」「使い方」については、こちらの記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください!
最低限知っておくべき測定工具 15選
現場で使用される測定工具は、非常にたくさんの種類があります。しかし、現場初心者の皆さんが最初から全てを知っておく必要はありません。
まずは最低限知っておくべき測定工具として下記の15種類を覚えておきましょう!

上記の測定工具について、順番に「名前」「現場での呼び方」「使い方」を解説していきます。
1. スケール

名前: スケール
現場での呼び方: 「スケール」、「コンベックス」、「コンべ」、(メジャー)

現場では、あまりメジャーとは言いません。
使い方:
- 図のようにテープを引き出して測り、手を離すと自動または手動で巻き取れる。
- 先端に「爪」があり、引っ掛けて測れるのが特徴。
- 数十cm~数mの長さを測るときに、よく使用される。
初心者ならこのあたりを選べばまず失敗しません👇私も同じものを使用しています!
2. 鋼尺

名前: 鋼尺
現場での呼び方: 「さし」、「こうじゃく(鋼尺)」「ちょくしゃく(直尺)」
使い方:
- 金属製の定規。
- 150mm程度の短いものから1m〜2m程度のものまである。
- 比較的小さな寸法を、スケールよりも精度よく測りたいときに使用する。

現場では、150mm以下の鋼尺を「さし」、長くて頑丈な鋼尺を「鋼尺(こうじゃく)」と呼びがちです。厳密な定義はありませんが、この感覚で覚えると現場の会話がスムーズです。

「さし」であれば、初心者はこれを選べばまず失敗しません👇私も使用しています!
3. さしがね

名前: 曲尺(かねじゃく)
現場での呼び方: 「さしがね(差し金、指し金)」、「かねじゃく(曲尺)」、「まがりがね」
使い方:
- L字型に直角に曲がった金属製の定規
- 長さを測るだけでなく、直角を確認したり、材料に対して直角に線を引くために使用される。

4. スコヤ

名前: スコヤ
現場での呼び方: 「スコヤ」
使い方:
- 厚みのある「台座」がついた直角定規。
- 下図のように、台座を部材の端に当てることで、さしがねよりも正確かつ簡単に直角の線が引ける
- また、自立するため、立てた部材の垂直・直角チェックにも重宝する。
- さしがねより小ぶりなものが多く、精密な確認作業向け。

補足:スコヤの種類
実は、スコヤには種類があります。

①台付きスコヤ
- 現場での呼び方:「台付きスコヤ」
- 使い方:
- 直角かどうかのみを確認する、直角の線を引くために使用される。
- 目盛りはついていないため、寸法を測ることはできないが、直角の精度が非常に高い。
- ②完全スコヤよりも台座が大きく安定性がある。
②完全スコヤ
- 現場での呼び方:「完全スコヤ」
- 使い方:
- 台付きスコヤの一種だが、目盛りが付いているため、寸法を測ることができる。
- 台付きスコヤほど台座が大きくないが、自立するため、直角を確認することもできるし、部材の端にひっかけて直角の線を引くこともできる。

③止型スコヤ
- 現場での呼び方:「止型スコヤ」
- 使い方:
- 台形のような形状をしたスコヤ
- 台座が部材の端にひっかけて直角や45°の線を引くことができる。
- 自立させて、部材に当てることで直角かどうか?45°かどうかを確認することができる。
初心者ならこのあたりを選べばまず失敗しません👇
5. ノギス

名前: ノギス
現場での呼び方: 「ノギス」
使い方:
- 図のような形状で、爪をスライドさせて寸法を測る測定工具。
- 物の「外側」を挟む、「内側」に広げることで、スケールや鋼尺では測りにくい丸い棒や穴の直径を、0.05mm単位の高精度で計測できる(一般的なノギスは150mmまで計測可能)
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6. レベル

名前: レベル
現場での呼び方: 「レベル」、「オートレベル」
使い方:
- 三脚に設置する望遠鏡のような形状。
- ある地点の地面の高さを測るために使用される。
レベルを使ってある地点の高さを測る手順

文字だけ読むと難しいですが、図を見ると分かりやすいと思います。レベルを使ってある地点の高さを測る原理くらいは知っておきましょう!



- 三脚を地面に設置し、その上にレベルを載せる。
- 三脚に乗ったレベルを地面と水平に調整する。
- 日本の国道や県道沿いに設置してある水準点(すでに標高が分かっている地点)にスタッフ(大きいものさし)を立て、レベルを覗いて、スタッフの目盛りを読みとる。
- 読み取った目盛りの数値から、レベルの高さを計算する。
- 例:水準点で読み取った目盛り=3025mm、水準点の標高(すでに分かっている)=5.6mの場合
- 三脚に乗せたレベルの高さは、3025+5600=8625mm
- 次に、測りたい地点に立てたスタッフ(大きいものさし)の目盛りを望遠鏡をのぞいて確認する。
- 測りたい地点で読み取った目盛り=2021mmだった場合
- 測りたい地点の高さ=レベルの高さー2021=8625ー2021=6604mm

ちなみに、レベルの中でも、❷の作業を自動で行ってくれる機種のことを「オートレベル」と言います。
昔は、❷の作業を手動で調整していましたが、現代では自動で行える「オートレベル」が主流となっています。
ですが、私の会社は、いまだに手動で調整するタイプのものを使っています、、
私も❷の作業を手動でやってみた経験がありますが、まあ水平に合わせるのが難しいです、、
7. 下げ振り

名前: 下げ振り
現場での呼び方: 「さげふり(下げ振り)」
使い方:
- 糸の先に円錐形の重りがついた形状
- 糸を垂らし、重りが静止した時に、地面に対して「垂直」になることを利用して、主に次のことを確認する。
- 地面に垂直な糸と柱や壁が平行になっていること(=地面にまっすぐ垂直ということ)を確認する
- 地面にすれすれの重りと地面に書かれた墨を見比べて、位置があっているか確認する

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8. 水平器

名前: 気泡管水準器
現場での呼び方: 「すいへいき(水平器)」、「レベル」
使い方:
- 中央に透明な気泡管がついた板状の道具
- 測りたい面に置き、中の気泡が中央に来れば水平だとわかる。
- 傾くと中の気泡が移動する原理のため、測りたい面が傾いていると気泡も中央から移動する

実は、この水平器を「レベル」と呼ぶ人も多いため、高低差を測る6番のレベルと混同しないよう注意が必要です。
初心者ならこのあたりを選べばまず失敗しません👇
9. 墨ツボ

名前: 墨ツボ
現場での呼び方: 「墨ツボ」、「墨(すみ)」
使い方:
- 上図のように、墨汁を含んだスポンジと、巻き取られた糸が収められている工具
- 糸を引き出し、線を引きたい両端に固定してピンと張る。その状態で糸を真上に持ち上げ、「パチン」とはじく
- すると、真っ直ぐな墨の線を引くことができる
- この作業のことを「墨を打つ」または「墨打ち」という
10. 石筆

名前: 石筆
現場での呼び方: 「せきひつ(石筆)」
使い方:
- 石でできた白いスティックの形状
- チョークのような見た目だが、チョークよりも石に近い感触。
- チョークのようにこすりつけることで線を引くことができる
- 金属の表面やアスファルトなど、マジックでは書きにくい場所に印を付けるときに使用する

石筆やマジックなどを使用して、印を入れることを「罫書き(ケガキ)を入れる」といい、その印のことを「罫書き(ケガキ)」と言います。
11. レーザー墨出し器

名前: レーザー墨出し器
現場での呼び方: 「レーザー」、「レーザー墨出し器」
使い方:
- スイッチを入れると、壁面に水平・垂直の赤い(または緑の)光が映し出される機械
- 下図のように、映し出された光を基準にして、物が傾いていないか確認したり、光に合わせて墨を打ったりする。


私が新人のころ、初めての工事現場で、レーザー墨出し器が載った三脚を蹴ってしまい、レーザーがずれて、先輩に怒鳴られました☺
皆さんは気を付けましょう!!
12. レーザー距離計

名前: レーザー距離計
現場での呼び方: 「レーザー距離計」
使い方:
- 上図のような形状で、手のひらサイズ
- 測りたい場所にレーザーを当て、ボタン押すと、レーザーの当たった場所までの距離が自動的に計測され、ディスプレイに表示される。
- 次のような場所を測るときに非常に便利で重宝する。(下図参照)
- スケールでは折れ曲がって測れない「天井までの高さ」
- スケールではたわんでしまう「長距離」


私自身は、大型設備の搬入計画を立てるために、現地調査として搬入口の大きさや通路幅を測る機会が多いのですが、このレーザー距離計は本当に重宝しています。
スケールではどうにも測れないところがありますし、測るために2人必要だったりするので、レーザー距離計様様です。
初心者ならこのあたりを選べばまず失敗しません👇
13. テスター

名前: 回路計、マルチメーター
現場での呼び方: 「テスター」
使い方:
- 2本の端子棒と測定用コード(リード線)がついた計測器。
- 配線の端子にリード線の先についた端子棒を当てることで、配線が途中で切れていないかを確認することができる(導通チェック)

14. クランプメータ

名前: クランプ形電流計
現場での呼び方: クランプメータ
使い方:
- 上図のように、先端が輪っか(クランプ)状になっている。
- 電線を輪っかで挟むだけで、電線に流れている電流値(アンペア)が測れる
- 電線を切断したり外したりせずに、稼働中の機械の負荷状態をチェックできるため、設備の試運転には必須の測定工具
15. O2メーター

名前: 酸素濃度計
現場での呼び方: 「酸素濃度計」、「O2メーター」、「酸欠計」
使い方:
- 酸素濃度を測定し、酸素濃度が危険な状態の場合、アラームで知らせてくれる機器。
- 酸欠の恐れがあるピット内(地下に掘られた空間)やタンク内に入る前に、酸素濃度が安全圏(18%以上)にあるか確認するために使用する。
まとめ
今回は、皆さんが測定工具の名前と使い方が理解できるよう、現場初心者が最低限知っておくべき測定工具15種類について、工具の「名前」「現場での呼び方」「使い方」をそれぞれ解説しました!
〇最低限知っておくべき測定工具 15選
- スケール(現場での呼び方:コンベックス、コンべ、(メジャー))
- 鋼尺(現場での呼び方:さし、こうじゃく(鋼尺)ちょくしゃく(直尺))
- さしがね(現場での呼び方:さしがね(差し金、指し金)、かねじゃく(曲尺)、まがりがね)
- スコヤ(現場での呼び方:スコヤ)
- ノギス(現場での呼び方:ノギス)
- レベル(現場での呼び方:レベル、オートレベル)
- 下げ振り(現場での呼び方:さげふり(下げ振り))
- 水平器(現場での呼び方:すいへいき(水平器)、レベル)
- 墨ツボ(現場での呼び方:墨ツボ、墨(すみ))
- 石筆(現場での呼び方:せきひつ(石筆))
- レーザー墨出し器(現場での呼び方:レーザー、レーザー墨出し器)
- レーザー距離計(現場での呼び方:レーザー距離計)
- テスター(現場での呼び方:テスター)
- クランプメーター(現場での呼び方:クランプメータ)
- O2メーター(現場での呼び方:酸素濃度計、O2メーター、酸欠計)
上記の内容を理解しておくことで、現場での会話についていけるようになります。
また、オフィスワークメインの人にとっても、上記の内容を理解しておくことで、現場での作業がより具体的にイメージできるようになります。
(↑オフィスワークメインの人は「現場を知らない」ことが弱点となりがちなため、この点は、非常に重要です)
そしてその結果、皆さんは、「この人は分かってるな」と社内外の技術者から信頼され、対等な議論ができるようになります。
一方、現場では「測定工具」のほかにも一般人が知らないような「資材・消耗品」、「機材・揚重機」が使用されており、やはり、現場初心者はそれらの名前と使い方も必ず知っておくべき内容となります。
そのため、今後は、現場で使用される「資材・消耗品」、「機材・揚重機」についても同様に解説していきますので、ぜひ一緒に学んでいきましょう!


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