『必須知識』配管の接続方法を解説!ネジ接続・溶接接続・フランジ接続とは?

機械部品

こんにちは!皆さんは現在こういう状態ではないでしょうか?

配管って、「パイプ」「継手」「フランジ」「バルブ」が具体的にどう繋がって出来上がっているのか、よくわからない…

配管が「パイプ」「継手」「フランジ」「バルブ」などの部品でできているということが分かっていても、それらが実際にどのようにつながっているかが分かっていなければ、配管を具体的にイメージすることはできません

(私も最初はどういう方法で配管部品がつながっているのか分からず、配管に対するイメージがずっともやもやした状態でした…)

そこで本記事では、配管を具体的にイメージできるよう、配管部品の主な接続方法3種類の「ネジ接続」「溶接接続」「フランジ接続」を、初心者にも分かるようにやさしく解説します。

この記事で分かること
配管の主な接続方法である「ネジ接続」「溶接接続」「フランジ接続」が分かり、配管が具体的にどのように繋がっているのかイメージできるようになる

そして、
「パイプ」「継手」「フランジ」「バルブ」といった配管部品の役割や構造が理解しやすくなると同時に、配管の施工に関する理解も深まる

その結果、
体系的に配管の知識を身につけることができ、社内外の技術者から信頼され、対等な議論ができるようになる

<strong><span class="fz-22px"><span class="fz-20px"><span class="fz-18px">TK</span></span></span></strong>
TK

文系出身で現在プラントエンジニアリング業界に従事するTKが、自身の経験を踏まえてわかりやすく解説しますので、ぜひ一緒に学んでいきましょう!!

配管について知識ゼロという方は、最初に『必須知識』全く知らない人向け!配管の全体像を知るための基礎知識をご覧ください!)


配管部品の接続方法は主に3種類

配管部品を接続する方法は、主に以下の3種類です。

  1. ネジ接続
  2. 溶接接続
  3. フランジ接続

そして、これら3種類の接続方法には以下の表のようにそれぞれ特徴があります。

実際の配管では、これら3種類の接続方法が、上記の特徴を考慮して使い分けられています。

1つの配管に3種類の接続方法が混在していることも全然珍しくありません。

それでは、ここから3種類の接続方法をそれぞれ詳しく解説していきます。


ネジ接続 ~少し漏れが心配だが、最も手軽な接続方法~

概要

ネジ接続は、配管部品に切られたネジ山をかみ合わせて接続する方法です。

例として、下の写真のように雄ネジが切られたパイプを雌ネジが切られた継手(チーズ)にねじ込むことで接続することができます。

また、その際にネジ部にシール材を施工しておくことで気密性を高めて、ネジ山の隙間から流体が漏れてくるの防ぎます。

「雄ネジ」や「雌ネジ」とは何かについては、『必須知識』ボルト、ナット、ワッシャーとは?形状と役割を解説!で詳しく解説しています。ぜひご覧ください!

ネジ接続のメリット

「施工しやすさ」〇

  • ネジ接続は、「パイプレンチ」という工具を使って、配管部品をねじ込むだけで接続ができるため、施工が容易。
  • 溶接接続に比べて専門技術を必要としないため、施工しやすい。

「取り外しやすさ」〇

  • 施工時と同様に「パイプレンチ」という工具を使って、ネジを緩めるだけで配管部品を取り外すことができ、取り外しやすい。

 ↓パイプレンチ

(Image by Steve Buissinne from Pixabay)

「施工にかかるコスト」

  • 施工にかかるコストは、3種類の接続方法のなかで最も安価
    • 現場での施工が容易で、特別な資格や高度な技術を必要としないため、人件費を抑えることが可能なため。

ネジ接続のデメリット

「漏れにくさ」×

  • 構造上、3種類の接続方法のなかで最も漏れやすい
    • シール材の施工不良、ねじ込み不足、振動によるネジの緩みなどが原因で、ネジ山に隙間ができて漏れる。

「漏れにくさ」×のため、高圧の流体が流れる配管には使用できない。

※3種類の接続方法で比較すれば漏れるリスクは高いですが、適切な場所で正しく施工すれば、もちろん漏れることはありませんので、ご安心ください!

私もよく古い設備に携わりますが、数十年経っていても全く漏れていないネジ接続の配管はたくさんありますよ!

「配管サイズ対応」×

  • 大口径には対応できない
    • ネジ接続は、小口径配管(おおよそ50A以下)で多く使われる。
    • 小口径で多く使われている理由は、大口径になりすぎるとねじ込んだり、取り外したりする作業が非常に大変になるためと、ネジ加工が難しくなるため。

こういった施工しにくさが理由で大口径の配管にはネジ接続は使われません。

ネジ接続がよく使用される場所

上記のメリット、デメリットを踏まえて以下の場所でよく使用されます。

補足

配管のネジには、「テーパーネジ」「平行ネジ」の2種類が存在します。この内容は非常に重要で、皆さんも必ず知っておくべき内容です。ただし、内容のボリュームが大きいので本記事とは別の記事で詳しく解説します!必ず確認するようにしましょう!


溶接接続  ~一体化させて漏れを断つ!最も強固な接続方法~

概要

溶接接続は、接続したい配管部品の端を溶かして一体化させて接続する方法です。強固な接続ができ、漏れにくく、大口径や高圧配管でも使用可能です。

例として、下の写真のようにパイプと継手(45°エルボ)を溶接で溶かしこみ、接続します。

溶接接続のメリット

「漏れにくさ」

  • 3種類の接続方法のなかで最も漏れにくい。
    • 接続したい配管部品の端を溶かして一体化させ、漏れる隙間が無くなる。
    • 精密な溶接さえできれば、接続部から漏れる心配がほとんどなく、最も信頼性が高い。

「施工にかかるコスト」〇

  • 施工にかかるコストは、ネジ接続には負けるが比較的安価
    • 溶接作業には専門の技術と資格を持つ作業者が必要であり人件費が高くなる点と、溶接機などの設備が必要になる点で、ネジ接続には劣る。
    • 一方、フランジ接続に比べて、必要な部品の数は少ないため安価。

「配管サイズ対応」〇

  • 小口径~大口径で対応可能

溶接接続のデメリット

「施工しやすさ」×

  • 溶接接続は、溶接機が必要であったり、作業者に専門的な技術や資格が求められるため、施工は容易ではない
  • 溶接は火気作業(火災になる可能性がある作業)にあたるため、現場によっては火気養生(火災を起こさないための対策)を講じる必要がある

「取り外しやすさ」×

  • 溶接接続では、接続部が溶け込み、一体化しているため容易に取り外せない
  • 取り外したい場合は切断するしかない

溶接接続がよく使用される場所

上記のメリット、デメリットを踏まえて以下の場所でよく使用されます。

補足

配管の溶接接続には、以下の写真のように「突き合わせ」と「差し込み」があります。詳細は継手の記事で解説します。


フランジ接続 ~輸送時やメンテナンスに大活躍!分解・組立が可能な接続方法~

概要

フランジ接続は、パイプや配管部品の端に「フランジ」を取り付け、「フランジ」同士をボルト・ナットで締結する接続方法です。また、漏れ防止のために「フランジ」同士の間にガスケットを挟みます。

ボルト・ナットで締結しているため、分解や組立がしやすいのが最大の特徴です。

フランジ接続のメリット

「取り外しやすさ」〇

  • フランジ接続は、ボルト・ナットを緩めるだけ取り外すことが可能
    そのため、以下の状況で重宝する。
    • メンテナンスのために配管をばらす必要がある場合
      (例:計装機器やバルブが故障し、交換が必要になった、、)
    • 現場へ輸送する際に、配管を分割する必要がある場合
      (例:設備の分割部に合わせて配管も分割する必要がある、、)

「漏れにくさ」〇

  • 溶接接続には劣るが、ネジ接続よりは漏れにくい。
  • 適切なガスケットを使用して、ボルト・ナットを正しく締め付けることで、圧力が高い流体の配管にも使用可能。

「配管サイズ対応」〇

  • 小口径~大口径で対応可能

フランジ接続のデメリット

「施工しやすさ」×

  • パイプにフランジを取り付ける工程が必要になるため、手間がかかる
    • パイプにフランジを取り付ける方法は、「ねじ込みタイプ」と「溶接タイプ」がある。(詳しくはフランジの詳細解説記事をご覧ください。)

フランジを取り付ける手間はかかるが組立は簡単!

フランジ接続は、ネジ接続や溶接接続に比べて、フランジを取り付ける作業が増えるため、手間はかかります。しかし、フランジさえ取り付ければ、ボルト・ナットで締結していくだけなので、組立は簡単に行えます。

そのことから、配管施工は以下の流れをたどることが一般的。

  1. 工場でパイプにフランジを取り付ける作業まで終わらせて、
  2. 現地へ輸送し、
  3. 現地でフランジのついた配管を組み立てる。

「コスト」×

  • ネジ接続や溶接接続に比べ、部品点数が多いため高価
    (フランジ、ボルト・ナットが必要となるため)
    (特にフランジの値段が高い、、)

フランジ接続がよく使用される場所

上記のメリット、デメリットを踏まえて以下の場所でよく使用されます。


まとめ

今回は配管を具体的にイメージできるよう、配管部品の主な接続方法3種類の「ネジ接続」「溶接接続」「フランジ接続」を解説しました。

✔ 本記事の振り返りポイント

〇配管の接続方法は主に以下の3種類

  • ネジ接続 ~少し漏れが心配だが、最も手軽な接続方法~
  • 溶接接続 ~一体化させて漏れを断つ!最も強固な接続方法~
  • フランジ接続 ~輸送時やメンテナンスに大活躍!分解・組立が可能な接続方法~

〇3種類の接続方法のメリット・デメリット

〇3種類の接続方法がよく使用される場所

上記の内容を理解しておくことで、配管をより具体的にイメージできるようになります。また、今後学んでいく「パイプ」「継手」「フランジ」「バルブ」といった配管部品の役割や構造が理解しやすくなると同時に、配管の施工に関する理解も深まるはずです

今回学んだ内容は配管において基本的かつ重要な部分ですので、忘れないようにしましょう!

今後は、各配管部品をそれぞれ詳しく解説していきますので、ぜひ続けて一緒に学んでいきましょう!

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